発酵とは何か?

発酵について、最近注目されてくるようになりましたが、そもそも発酵とは何だと思いますか?

体によいものを作ってくれるというイメージがあるのではないのかなと思います。だけど、何かのマジックみたいなものという感覚がありませんか?最初に言っておきますが、発酵は決してマジックではありませんからね。発酵の結果がマジックのように感じる現象が起きているだけですから!

では発酵の反対語を知っていますか?答えは腐敗です。そう腐ったです!

発酵の反対語が腐ったという腐敗なのですが、腐ったというとどういうイメージがありますか?

食べられなくなるとか、食べられないとか、臭いとか、変なにおいがするなどのイメージがあると思うのですが、全て否定的な内容に集約されていると思いますがどうでしょうか?

さて、ここまで話の中から、発酵と腐敗の違いが何か、お分かりでしょうか?

実はその中身、全く同じ現象なのですよね。微生物による作用ということを指しています。ではなぜ発酵を発酵といい、腐敗を腐敗というのかが気になると思います。

最近の科学的な定義ではもっと難しく定義されてしまっているのですが、元々は、微生物の作用の中で、人にとって良いものが作られることや人にとって良い微生物の作用そのもののことを発酵、反対に人にとって都合の悪いものが作られることや人にとって不都合な微生物の作用そのもののことを腐敗、と定義されていました。

だから発酵という言葉の中には、すでに「人にとって良い物」という意味が含まれているのですよね…

発酵ってカラダに良さそう、っていうイメージをお持ちの方、その感覚は間違いありませんが、カラダに良いものを作ることを指す微生物の作用が発酵の元々の定義なので、カラダに良さそうというのは実は当然なことなのですよ!

最後に、「発酵」という文字は以前「醗酵」と表記されていました。この後の方の「醗酵」という文字の「醗酵」の「醗」の字のつくりを見てください。実は発酵という言葉、「お酒」が出来る中で泡が「ぶつぶつ発生」している状況や状態を表しています。

現在は「出発」の「発」の字が使用されていますが、発酵の本質的な意味を理解すると「発酵」と表記するよりも「醗酵」と表記したい気持ちで一杯です。えっ、お酒に酔って「醗」の字に陶酔して酔っているって言いますか?それでもいいんです。気持ちの上では「醗酵」と書きたいけど、皆さんに判りやすいように「発酵」とこれからは表記を、いや本心では不満たらたらですが、使って行きます。